
社長の岡本憲将へのスペシャルインタビューも今回で三回目となりましたが、まだまだ海外での冒険・体験談は尽きません。 今回は、アフリカの鉱山での思い出や、アフリカの大地で感じた想いなどを熱く語っておりますので、ぜひお楽しみください!

宝石産出国としてのアフリカとは、どんな国ですか?

ユーラシア大陸とゴンドワナ大陸
アフリカは、まだまだ未開のこれからが有望な土地だと思うんですよね。宝石が今まで一番採れていたのは、スリランカやブラジルが中心だったんですけど、最近はマダガスカルとかケニア・タンザニア・モザンビークなど、特に東アフリカを中心に宝石が採れているんですね。
しかも、それらの土地では、スリランカやブラジルで採れている宝石と同じような種類のものが採れる場合が多いんです。それは何故かというと、昔ゴンドワナ大陸とユーラシア大陸という大きな二つの大陸があったんですね。現在のアフリカ大陸、南アメリカ大陸、インド、スリランカや、アラビア半島、マダガスカル島などは、そのゴンドワナ大陸から分かれた大陸(島)です。
つまり、宝石の二大産地といわれていたスリランカ・ブラジルとアフリカ大陸・マダガスカルなどは地続きだったという事ですよね。その昔、同じ大陸だったから、現在でも同じような宝石が採れるんですね。
スリランカ・ブラジルからは宝石の発見で少し遅れをとりましたが、ここ十年来はマダガスカル・タンザニアを含めて四大宝石産地となっていると思います。
ただ違うのが、研磨技術なんですよね。スリランカには歴史があるから、研磨技術も栄えていますね。タイやブラジルもそうです。アフリカの場合は、研磨技術がなかったので原石を輸出するかたちでした。


イラカカの街
アフリカで宝石が発見されてから、まだ日が浅いんですね
マダガスカルのイラカカで宝石が発見されたのは、ほんの偶然の出来事からなんです。
10年ほど前、トラックの運転手が川べりで用を足していたら、綺麗な石が足元に転がっていた。街へ持って帰って友達に見せたら、友達もその場所へ行きたいと言う。そこでその川べりをちょっと探してみたら、いくつも同じような綺麗な石が見つかった。それで初めて、宝石が採れるという事になって、一攫千金を夢見てマダガスカル中から人が集まってきたんですよね。
現地のひと月の給料は何千円なんですよ。それが宝石一個見つかったら、すぐ5万10万になる。昨日まで、ポケットに小銭しか入っていなかったような若者が、キャッシュをダンボールに抱えて田舎に帰ったりするわけです。みんな「えっ!」て、驚きますよね。そして我も我もと宝石を掘り始めます。
それを聞きつけたタイやスリランカの人たちが、ビジネスチャンスをつかむために現地に行ったんですよね。スリランカでは、自分の国で採れた石だけを扱っていたので、マーケットはどんどん小さくなってきます。ところがマダガスカルに行ったら、同じような宝石がどんどん採れているんです。しかも現地の人たちは値段を知らない。原石を採っても、それがいくらくらいするのか知らないわけです。するとこちらの言い値で買えますよね。
そんな形で、スリランカやタイの人たちは、相当儲けたでしょうね。スリランカに帰ってきて、豪邸を建てた人はいっぱいいます。ちょうど当社のスリランカのオフィスの前にもズラッと大豪邸が並んでいますが、それはみんなマダガスカルで儲けた人たちが建てた家なんですよね。


マダガスカルの宝石取引所の前で
現地の青年たちと
マダガスカルのイラカカやサカラハに行きました。
そこにはスリランカ人やタイ人がオフィスをズラッと構えていて、現地の人たちが掘った原石を2~3人のグループで持ってくるんです。
その交渉を見ていると、思わず笑っちゃうんですよ。だって、まるで価値を知らない現地の人を相手に、原石買いに慣れているスリランカ人が取引をしているから。
一度、すごいキャッツアイを取引しているなって思ってみていると、300ドルとか400ドルとかで交渉しているんです。その金額は現地の人にしてみれば、ただの石ころが7~8カ月分の給料になってしまう額で、ある意味充分な金額なんですよね。そのオフィスのスリランカ人は、現地で買ったものは回転率を上げるために、1~2割つけてすぐ右から左へ売ってしまうと聞いていたので、思わず500ドルの現金を支払って、無理やり買い取ってしまいました。いやな顔はしていましたけどね。
見せてもらったら、研磨して10ctくらいは採れそうな石だったんですよ。その石は、ずっと原石で持っていたんですが、研磨したらやはりとてもきれいなキャッツアイでした。
危険もありましたか?
現地にはマフィアがいるんです。といっても、アメリカのようなマフィアじゃなくて、牛を盗むようなマフィアですね。ところが宝石が採掘されるようになると、牛ではなくて宝石を狙うようになってきた。あそこで宝石が採れたという情報が入ると、強奪にくるんです。
そういうマフィアとの攻防があったのでやはり危険でしたね。ホントに無秩序な国で、スリランカの業者が輸出をしようとすると、税関で全部盗まれてしまった事もありました。私もある鉱山に行くと言ったら、「危険だから、絶対に行っちゃいけない」と止められたこともありましたね。
あと危険という事ではないんですが、一夜にして部落が出来たのにも驚きましたね。新しく宝石が採れるとすぐに、方々から人が集まってきて、バラックを一夜にして作ってしまうんです。いきなり村が出来て、更に半年後には街になってしまうといった感じです。多分、カリフォルニアのゴールドラッシュの時も、あんな感じだったんでしょうね。

